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アジア諸国のSTEAM教育⑨ベトナムにおけるSTEAM教育の現状

「英会話とプログラミングが同時に学べる!」新潟市西区の英語×プログラミング教室ワンダーコード新潟新通校のオーナー森憲一郎です。

本日のブログテーマは、『アジア諸国のSTEAM教育⑨ベトナムにおけるSTEAM教育の現状』です!


🇻🇳 未来を担う子どもたちへ!ベトナムで加速するSTEAM教育の最前線🚀

今回は、アジアの成長株として注目を集めるベトナムにおける、子ども向けのSTEAM教育の現状にフォーカスを当てたいと思います。急速な経済成長とITインフラの整備が進むこの国で、子どもたちの学びはどのように変わり、どのような挑戦が生まれているのでしょうか。


1. 国家戦略としての「STEAM/STEM教育」推進

ベトナムのSTEAM教育への取り組みは、単なる一過性のブームではなく、国を挙げた明確な戦略に基づいています。

💡 第四次産業革命への対応と「理数科教育」の重視

ベトナム政府は、2017年以降、第四次産業革命に対応するための政策を強力に推進しており、その核となるのがSTEM教育(Science, Technology, Engineering, Mathematics)です。そして、近年はさらに芸術・教養(Art)を加えたSTEAM教育へと進化しています。

  • 政策的な後押し: 政府は、2021年から2025年にかけての教育・訓練におけるITとデジタル変革の応用を強化する決定(決定 No. 131/QĐ-TTgなど)を出し、小学校からのSTEAM/STEM教育の実施を明確に掲げています。

  • 理数系への偏重とIT人材の育成: ベトナムの教育方針は伝統的に理数系に強く、数学的リテラシーが高いとされています。しかし、質の高い情報科学のトレーニングを受けた人材はまだ数が限られているため、ITスキルを持つ未来の人材育成が喫緊の課題と認識されています。

🌐 EdTech市場の爆発的な成長

これらの政府の推進策と、国民の教育に対する熱意が相まって、ベトナムのEdTech(教育テクノロジー)市場は急速に拡大しています。

  • 市場規模は既に2,100億円を超え、さらなる成長が見込まれています。

  • この成長は、単にデジタル教材の導入に留まらず、STEAM教育プログラムを提供するオンラインプラットフォームや、デジタルインフラ整備の加速に繋がっています。


2. 幼児教育から始まるSTEAM教育の波

ベトナムのSTEAM教育の特徴の一つは、その導入が非常に早い段階、すなわち幼児教育(幼稚園)から始まっている点です。

🧑‍🔬 民間企業による質の高いプログラム提供

公教育がデジタル化や理数系教育に力を入れる一方で、特に幼児教育や補習分野では、民間教育機関や外国企業の参入が目立っています。

  • 日系企業の貢献例:学研のGSP(Gakken STEAM Program)

    日本の学研ホールディングスは、ベトナムのEdTech企業と協業し、3歳から6歳向けのSTEAM教育プログラム「Gakken STEAM Program(GSP)」を展開しています。

    • プログラムは「サイエンス」「プログラミング」「かず」を柱とし、日本で実績のある科学実験教室をベトナム向けにローカライズしています。

    • 特筆すべきは、その導入先がインターナショナルスクールではなく、地場の幼稚園が大半を占めている点です。これは、都市部の富裕層だけでなく、一般の家庭にもSTEAM教育のニーズが広がっていることを示しています。

    • 保護者にも成果物を持ち帰らせることで、家庭での評価やプログラムの継続に繋がる仕組みづくりも成功の鍵となっています。

この動きは、子どもたちが学習の基盤となる論理的思考力や表現力を幼少期から育むことを目的としています。

🏫 公立学校への普及と課題

小学校以降では、政府の号令のもとでSTEAM教育の導入が進んでいます。

  • JICAなどの国際協力: 日本のJICA(国際協力機構)なども、ベトナムの小学校教員向けにSTEAM型のアクティブラーニング(AL)授業を実施できる教員(V-CST)の養成研修を行うなど、公教育の質的向上に貢献しています。

  • 課題:教員の指導力と教育格差

    しかし、急速な導入の裏側には課題も存在します。

    • 教員の質: STEAM教育は従来の座学とは異なり、実験や協働作業、問題解決を促す指導力が必要です。質の高い指導ができる教員の数はまだ限定的です。

    • 地域格差: ICTインフラの整備は急速に進んでいるものの、都市部と地方では依然として教育格差・経済格差が大きいという現実があります。地方の学校や家庭に、最新のEdTechソリューションや質の高いプログラムが行き渡るかが今後の鍵となります。


3. STEAM教育のビジネスチャンスと規制

ベトナムの教育市場、特にSTEAM分野は大きなビジネスチャンスを秘めていますが、進出を考える企業にとっては乗り越えるべきハードルもあります。

📈 高まる民間への期待

ベトナム国民の教育熱は非常に高く、民間教育に対する期待も大きいです。

  • 多様な選択肢の提供: 公的機関の教育を補完する形で、民間のSTEAM教室やプログラミングスクールが人気を集めています。

  • しかし、質の均質化が課題: 民間教育機関の中には、教員や授業のレベルが不均質であったり、カリキュラムが十分に整備されていないケースも見受けられます。そのため、質の高いプログラムを提供する企業が、保護者からの信頼を勝ち取ることが重要になります。

🚨 当局による規制と進出のハードル

教育は国の重要な政策に関わる分野であるため、ベトナム当局による規制は強い傾向にあります。

  • 外国企業がサービスを展開する場合、市場調査、事業計画の立案に加え、当局への投資許可の申請を順序立てて行う必要があり、進出には時間と労力を要します。

  • 政府はEdTechサービスの有効性や学習者へのアクセシビリティについて定期的な評価を義務付けており、公的機関と民間機関のコラボレーションを積極的に支援する姿勢を見せています。


🌟 まとめ:ベトナムの未来は「学び」と共に

ベトナムの子ども向けSTEAM教育は、政府の強い推進力と、急速に発展するEdTech市場、そして何よりも教育熱心な国民性に支えられ、今まさにダイナミックな変革期を迎えています。

幼少期からの早期教育の導入、民間企業と公的機関の連携、そして国際協力による教員育成の取り組みは、ベトナムが未来のグローバルな舞台で活躍できるイノベーション人材を育成しようという強い意志の表れです。

都市と地方の格差、質の高い教員の確保といった課題は残りますが、ベトナムの「学び」への情熱が、これらの壁を乗り越えていく原動力となるでしょう。

ベトナムの子どもたちが、創造性、批判的思考力、そして技術を使いこなす力を身につけ、世界を舞台に活躍する日を楽しみに見守りたいと思います!


日本のSTEAM教育は、アジアで最も遅れを取っていると言われています。
国際競争力の低下を招かないためにも、幼少期からのSTEAM教育が重要になります。

お子様がSTEAM教育の一つであるプログラミングを学ぶことは、単に技術を習得するだけでなく、論理的思考力(ロジカルシンキング)、問題解決能力、コミュニケーション力、非認知能力、創造性を育み、将来の多様な選択肢を手に入れることに繋がります
いわゆる”未来スキル”を効率的に手に入れることができる習い事です。中学受験、高校受験、大学受験も優位に進められます!

ぜひこの機会に、お子様と一緒にプログラミングの世界に触れてみてはいかがでしょうか。未来を担う子供たちが、自信を持って社会で活躍できるよう、私たち親もサポートしていきましょう。

当校「ワンダーコード新潟新通校」では、プログラミングや英語を通じて、子どもの 自主性と創造力 を育む学びを提供しています

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