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ヨーロッパ諸国のSTEAM教育②イギリスにおけるSTEAM教育の現状

「英会話とプログラミングが同時に学べる!」「非認知能力が身に付く!」「子どもの習い事の人気コンテンツ」新潟市西区の英語×プログラミング教室ワンダーコード新潟新通校のオーナー森憲一郎です。

本日のブログテーマは、『ヨーロッパ諸国のSTEAM教育②イギリスにおけるSTEAM教育の現状』です!

イギリスにおける教育は、伝統的なアカデミズムを重んじつつも、常に産業界の要請に敏感に反応し、大胆な変革を繰り返してきました。現在、イギリスの教育現場で熱い注目を浴びているのが「STEAM教育」です。

科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)に、芸術・リベラルアーツ(Arts)を融合させたこの教育モデルは、単なる「理系教育の強化」に留まりません。2026年現在、ポスト・ブレグジットの経済成長とAI革命の荒波を乗り越えるための「国家戦略」として位置づけられています。

本記事では、イギリスにおけるSTEAM教育の現状を、その独自性と最新の動向を踏まえて深く掘り下げます。


1. イギリスにおけるSTEAM教育の定義と背景

イギリスで「STEAM」という言葉が語られるとき、そこには単なる科目の詰め合わせ以上の意味が含まれています。

STEMからSTEAMへの深化

もともとイギリスは、2000年代初頭からSTEM教育の先駆者でした。ダイソン(Dyson)やロールス・ロイスといった世界的なエンジニアリング企業を抱えるお国柄、技術者の育成は常に国策の柱でした。

しかし、2010年代後半から「技術だけでは、複雑な社会課題を解決できない」という認識が広がりました。そこで、創造性、批判的思考、デザイン的視点を持つための「Arts」が統合され、STEAMへと進化を遂げたのです。

国家戦略としての教育改革

2025年末に発表された「国家カリキュラム刷新計画」では、従来の詰め込み型教育から、「分野横断的な課題解決型学習(PBL)」へのシフトが明確に打ち出されました。これには、イギリスが直面する「高度デジタルスキルの不足」と「生産性の向上」という切実な課題が背景にあります。


2. イギリスのSTEAM教育が持つ「3つの独自性」

イギリスのSTEAM教育を、日本や他国のモデルと比較した際、際立っている特徴が3つあります。

① 「産業界との密接な連携」:学校と企業の垣根がない

イギリスの教育システムの最大の特徴は、企業がカリキュラム設計に深く関与している点です。

  • UTC(University Technical Colleges): 14歳から19歳を対象とした、大学と地元企業が共同で設立・運営する技術特化型の学校です。ここでは、生徒がロールス・ロイスやBMWのエンジニアから直接指導を受け、実際の産業課題をプロジェクトとしてこなします。

  • アプレンティスシップ(見習い制度)の進化: 2026年には「Growth and Skills Levy(成長・技能賦課金)」という新制度が導入され、若者が働きながらSTEAM分野の学位を取得できる道がさらに拡充されました。

② 「デザイン・テクノロジー(D&T)」の伝統

イギリスには、1980年代から義務教育カリキュラムに組み込まれている「Design and Technology (D&T)」という独自の科目があります。

これは、単なる「図工」や「技術」ではありません。「誰のために、何を作るか」というユーザー視点のデザインから、工学的な実装、評価までを一貫して行う科目です。この土壌があるため、イギリスの生徒にとって、理論(Science/Maths)を形にする(Art/Engineering)というSTEAMの概念は、非常に馴染み深いものとなっています。

③ 「格差是正と包摂(Inclusion)」への強い意識

イギリスの教育政策において、「STEAMは特権階級のものではない」というメッセージが強調されています。

  • Girls in STEM: 依然として根強いジェンダーバイアスを払拭するため、女子生徒に特化したSTEAMプログラム(例:CyberFirst Girls Competitionなど)が数多く実施されています。

  • 低所得層へのアプローチ: ロンドンのインナーシティなど、社会経済的に困難な状況にある地域の学校に、最新の「メイカースペース」やデジタル機器を優先的に配分する予算が組まれています。


3. 2026年のトレンド:AIとグリーンスキルの融合

現在、イギリスのSTEAM教育で最も熱いキーワードは「AI」と「グリーン・エナジー」です。

AIリテラシーの義務化

2026年度から、中等教育(GCSE)のコンピューティング科目において、生成AIの原理と倫理的活用が必須項目となりました。生徒たちは「AIを使う」だけでなく、「AIが社会をどう変えるか、どう制御するか」という哲学的・芸術的な問いを、STEAMのプロジェクトを通じて学びます。

「Green and STEAM」の台頭

気候変動対策(Net Zero 2050)を達成するため、環境問題をテーマにしたSTEAM教育が急増しています。

  • プロジェクト例: 自分の地域の洪水リスクをデータサイエンスで分析し(S/M)、持続可能な防潮堤のデザインを考案し(A/E)、プロトタイプを3Dプリンターで作成する(T)。


4. 教育現場の最前線:メイカースペースとデジタル・ハブ

イギリスの多くの学校、特に「アカデミー(公費助成による自律型学校)」では、従来の教室の概念を覆す施設が整備されています。

学校内の「メイカースペース」

物理室や美術室の壁を取り払い、一つの大きな「STEAM Centre」を作る学校が増えています。

  • 設備: レーザーカッター、3Dプリンター、ドローン、VRヘッドセット、そして木工用具が並びます。

  • 教育手法: 先生は「教え手」ではなく、プロジェクトの「メンター」として生徒の試行錯誤をサポートします。

全国的なSTEM Learningネットワーク

イギリスには、政府と産業界が資金を拠出する「STEM Learning」という世界最大規模の支援組織があります。ここから派遣される「STEMアンバサダー(企業のエンジニアなどのボランティア)」は全国に3万人以上おり、学校にリアルな社会の風を届けています。


5. 課題と将来展望:評価システムの壁

順風満帆に見えるイギリスのSTEAM教育ですが、大きな壁も存在します。それは「評価(試験)制度」です。

イギリスの教育システムは、16歳(GCSE)と18歳(A-Level)の最終試験の結果が非常に重視される「試験偏重主義」の側面があります。STEAMのような、プロセスや協働を重視する学びを、どのように公平に数値化し、大学入試に反映させるか。これが現在、最大の議論の的となっています。

「私たちは21世紀のスキルを教えているが、19世紀の試験システムで評価している」という批判は根強く、現在、デジタル・ポートフォリオ(学習成果の蓄積)による評価の導入が進められています。


結びに代えて:日本への示唆

イギリスのSTEAM教育の現状から私たちが学べるのは、「教育は社会(産業)の一部である」という冷徹かつ情熱的なリアリズムです。

イギリスは、伝統を守ることよりも、変化する世界に子供たちを適応させることを選びました。Arts(芸術)を添え物ではなく、論理的思考に「魂」と「人間中心の視点」を吹き込むための必須科目として再定義した点は、日本のSTEAM教育にとっても大きなヒントになるでしょう。

「何を知っているか」から「何ができるか、そしてそれは誰を幸せにするか」。イギリスのSTEAM教育は、今まさにその答えを模索し続けています。


日本のSTEAM教育は、世界で最も遅れを取っていると言われています。
国際競争力の低下を招かないためにも、幼少期からのSTEAM教育が重要になります。
2026年は、もっと各国との差が生まれてしまうかもしれません。すでにその兆候は表れており危機感を持たなければなりません。
それも現実味を帯びてきています。今や多くの発展途上国にも後れをとっています。

お子様がSTEAM教育の一つであるプログラミングを学ぶことは、単に技術を習得するだけでなく、論理的思考力(ロジカルシンキング)、問題解決能力、コミュニケーション力、非認知能力、創造性を育み、将来の多様な選択肢を手に入れることに繋がります
いわゆる”未来スキル”を効率的に手に入れることができる習い事です。中学受験、高校受験、大学受験も優位に進められます!
いまからの教育が後々大きな差となって表れてきます。私は、この事業を通じてそれを痛切に実感しております。

ぜひこの機会に、お子様と一緒にプログラミングの世界に触れてみてはいかがでしょうか。未来を担う子供たちが、自信を持って社会で活躍できるよう、私たち親もサポートしていきましょう。
親のお子様の幼少期における関与の仕方によって、お子様の未来は大きく変わります。

当校「ワンダーコード新潟新通校」では、プログラミングや英語を通じて、子どもの 自主性と創造力 を育む学びを提供しています

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